プロ・アマ・学生問わずに参加できる建築CGパースコンテスト。

最優秀賞

Zhang Yuanyuan 様
日常の顔、建築の顔

東京大学大学院
東京都

使用ソフト 
Rhinoceres
Cinema4D

Zhang Yuanyuan 様 日常の顔、建築の顔

コンセプト

道路に面した外壁を収納ギャラリーに転用し、居住者のアイデンティティーをファサードに現す。外壁が収納スペースや洗濯物干し場であったり、 庇になったりして、建築の一部として日常へ溶け込む提案である。今回はその建築的なアイデアをリアリティをもって体験できるよう、アイレベルからみた自然な光と空間体験を視覚化し、その日常の生活風景を表現した。

受賞者のコメント

設計のコンセプトは外壁を収納ギャラリーと読み替えることで居住者のアイデンティティをファサードに現しながら生活空間の豊かさを表現することでした。そのコンセプトを強調するためにあえて人をCGパースの中に入れずに、家具や室内に差し込む自然光などを丁寧に描くことで生活感に溢れたパース制作を心がけました。本、帽子、バスケットボール、一つ一つの「アイテム」を入れるのがとても些細な作業で、時間がかかりましたが楽しかったです。物が増えれば増えるほど居住者のイメージが具体的に浮かんできました。

このパースを完成した時に、大きな達成感を得ることができました。自分が楽しみながら作った作品なので、プロの方々が評価していただきまして、大変恐縮です。CGパースを丁寧に描くことで、その空間は本当に想像通りになるか、狭くなかったか、居心地がいいかどうか検証することができると思います。今後も学ばないといけないことはまだまだたくさんありますが、いい設計ができるように、もっと頑張っていきたいと思います。

審査員のコメント

宮崎 岳彦
明るくハレーションした奥の暖かい空間とそれを見通す手前の木調空間の
光のコントラストが見事に表現されています。
棚に配された各小物類も丁寧な配分がされていてリズム感を醸し出していると思います。
安定感ある構図を選んだことも成功の因かもしれません。
手前木調の天井と床のテクスチャーは若干大味と云う感がありますが、
椅子の動きある配置、及びデザインが退屈感を消しています。
素晴らしい作品だと思います。


松林 洋一
この建築提案の中で強く表現したかったと思えるコントラストに重点を置いた表現になっています。
本来なら陰として表現するであろう右側の壁や、正面のファニチャー類も、潔く光にさらした事により、打ち出したいテーマ性が強く意識されています。
スクエアで単調な構図に陥りやすい一点透視ですが、微妙にはずしたV.P.や、椅子と影の動きで十分な効果が出せていると思います。
椅子の背からの光のレリーフも中々印象的です。
加えるならば、陰の部分に翳であるが故の安らぎ感や、落ち着きが、何らかの手法によって さりげなく表現されれば、コントラストの幅がもっと広がると思います。
好いプレゼンテーションになっていました。
今後にも期待です。


市川 宏行
建築写真の王道とも言える、正面構図で逆光のシーンを表現した内観パース。
こうした輝度差の大きいシーンでは、露光量やコントラストの設定(さじ加減)が重要な要素となり、地味ですが、クリエーターのセンスや好みが表れる部分でもあります。
あえて、ハイライト部分に露出を合わせ、コントラストの強い絵として表現することもありますが、この作品はリアリティを追求し、肉眼に近い空間表現ができていると思います。
白飛びや飛び気味のハイライト部分の設定、シャドーの持ち上げ具合など、微妙な設定が上手いですね。
壁面収納に囲まれたライブラリーのような空間は、知的な雰囲気を醸し出し、また明るい部分の白と影の部分の木目というテクスチャーが、空間により変化をもたらし、コントラストを際立たせ、奥行き感を高めています。
イスを意図的にシンメトリーにせず、日常のワンシーンを切り取ったような演出にも好感が持てます。
私個人の好みとしては、少し目線を下げて、奥の吹抜け(天井高)をより強調するのと、少し眠い感じがしますので、コントラストを気持ち強め、テクスチャーの質感を高めるとより良いと思います。


PRIZEWINNER



GOOD PIECE



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