入賞
富田 潤 様
Monocoque Metropoly -Vertical Neo Archipelago-
24歳
東京大学大学院
工学系研究科建築学専攻
東京都
使用ソフト
Rhinoceros 5.0
Grasshopper
Autodesk 3ds MAX 2013
Adobe Photoshop CS5
富田 潤 様 Monocoque Metropoly -Vertical Neo Archipelago-
コンセプト
西新宿は死んでいる。陽が昇るとともに労働者たちは次々と、四角いハコに収容されていき、陽が落ちるとそのハコは空になる。無表情の塊が立ち並ぶ様子はまるで廃墟のようだ。
ハコは都市との関係が希薄である。公開空地とは名ばかりのもので、都市の人々を迎え入れない。それは、容積率を増やすための口実にすぎないのである。
この街をもっと生きた街にできないだろうか。
土地が周囲に解放されている高層ビルを提案する。
敷地に根ざす面積は小さいが、複数のモノコックタワーが曲がりくねって、時に寄り添い、時に離れながら上空へ伸びていく。地に根ざす低層階ではカフェや小売店舗が集積し、上空でタワーが寄り添う場所では映画館や美術館、図書館など公共的な空間が広がる。タワーが離れて孤立する間は住居が内包され、より上空で再び寄り添う場は、夜景の眺望できるレストランが集まる。
解放された地上には緑が広がり、高層ビルが立ち並ぶ街の中で、都市の人々が憩える空間となる。
モノコック構造のタワーは、複数が寄り添うことでお互いを支え合う。曲がりながら上空へ伸びる複数のタワーは、単調な新宿の街並みに変化をもたらす。